東日本橋
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子宮腺筋症

子宮腺筋症は、本来子宮の内側にある子宮内膜組織が子宮の筋肉の中で増えてしまい、生理痛や過多月経の原因となる病気です。
 
子宮にできる良性の病気という点では子宮筋腫と似ています。
 
子宮腺筋症は子宮の筋肉との境界がわかりにくくなっている事が多いのが特徴ですが、子宮筋腫は腫瘍を作っていて子宮の筋肉との境界がはっきりしているのが特徴です。
 

症状
検査
治療

症状

 
子宮腺筋症があると、子宮内膜症のように強い生理痛を引きおこしたり、子宮筋腫のように生理の量が増えて(過多月経)、貧血になったりします。
 
生理以外の下腹部痛・腰痛をおこすこともあります。子宮筋腫や子宮内膜症と同じように、女性ホルモンの影響を受けて症状が酷くなる事が多く、何らかの治療を行わないと、年齢を重ねるごとに生理痛が悪化し、生理以外の痛みに繋がったり、不妊症の原因となる事も。
 

検査

 
内診による超音波検査で子宮が腫れていないかどうか検査します。内診検査が難しい場合には、MRIという検査で調べることも可能です。
 

MRI検査

CT検査のように横になってもらっていれば終わる検査です。当院では、東京駅近くにある「AIC八重洲クリニック」さんと提携しているため、当院にてMRIの予約を取得し、検査日に直接AIC八重洲クリニックさんを受診してもらう事が可能です。
 
AIC八重洲クリニック

治療

 
妊娠希望があるかどうかで治療法が異なります。
 

妊娠希望がある場合

ホルモン治療ができないため、鎮痛剤や漢方を使いながら早期妊娠を目指すことをお勧めします。妊娠しにくい原因がないかどうか、女性も男性も検査が必要なため、早めに受診して一通り検査をしましょう。
 
ブライダルチェックについて
 
生理痛を改善する方法として、サプリや指圧などの対応方法もあります。公式ブログにまとめていますので、参考にしてみてください。
 
シナモンで生理痛を改善
指圧で生理痛を改善
マッサージで生理痛を改善
 

妊娠希望がない場合

サプリや指圧などで生理痛をコントロールできても、年齢を重ねるごとに子宮腺筋症が悪化することは多く、徐々に生理痛や過多月経はひどくなる可能性があります。
 
そのように、子宮腺筋症が進行するのを予防する方法として、ホルモン治療が選択肢となります。
 
具体的なホルモン治療としては、ピルやジエノゲスト、ミレーナなどが挙げられます。
 
ピル
ジエノゲスト
ミレーナ
 
また、手術によって症状が改善することもありますが、再発予防のためには継続してホルモン治療をお勧めします。
 
 

子宮腺筋症とはどのような病気ですか。子宮内膜症や子宮筋腫との違いは何ですか。

子宮腺筋症は、本来は子宮の内側にあるはずの子宮内膜に似た組織が、子宮の壁の大部分を占める「筋肉の層(筋層)」の中に潜り込んで増殖してしまう病気です。子宮内膜症は子宮の外にできる病気であり、子宮筋腫は筋肉の成分が局所的に硬いコブを作る病気です。子宮腺筋症は、子宮の壁そのものが全体的、あるいは部分的にボッテリと厚く大きく腫れ上がってしまうのが特徴です。

子宮腺筋症ができる原因は何ですか。どのような人がなりやすいですか。

はっきりとした原因はまだ完全には解明されていませんが、女性ホルモンであるエストロゲンの刺激によって病変が進行・悪化することが分かっています。生理を重ねるたびに子宮の筋肉の中で出血が繰り返され、周囲の筋肉を刺激して子宮が肥大化します。20代後半から40代の、特に出産経験のある女性に多く見られる傾向があります(閉経するとホルモンが減少するため、病変は縮小します)。

どのような症状が現れますか。代表的なものを教えてください。

最も代表的な症状は、年々ひどくなる「激しい生理痛」と、生理の出血量が異常に多くなる「過多月経」です。子宮の筋肉がガチガチに硬く大きくなるため、生理時に子宮がうまく収縮できず、大量の出血(レバーのような血の塊が混ざるなど)や激痛を引き起こします。過多月経による深刻な貧血(だるさ、動悸、息切れ)や、大きくなった子宮が周囲の臓器を圧迫することによる下腹部痛、腰痛、頻尿、性交痛などもみられます。

自分が子宮腺筋症かどうかは、どのような検査で分かりますか。

主に婦人科での「超音波検査」と「MRI検査」を行って診断します。エコー検査では、子宮の壁(筋層)が異常に厚くなっていることや、非対称に腫れていることを確認します。子宮筋腫と見た目が非常によく似ているため、区別が難しい場合や、病変の広がりを正確に把握して今後の治療方針を決める場合には、より精密な画像診断であるMRI検査が非常に有効です。また、採血で腫瘍マーカー(CA125など)の値を調べることもあります。

子宮腺筋症があると妊娠しにくくなりますか(不妊症になりますか)。

はい、不妊症や流産のリスクを高める要因になることがあります。子宮の壁が厚く硬くなることで、受精卵が着床しにくくなったり、子宮内の血流や蠕動運動が乱れたりするためです。また、妊娠した後に子宮がうまく大きくなれず、流産や早産のリスクが高まることもあります。しかし、適切な治療や不妊治療を組み合わせることで、多くの方が無事に出産されています。

将来、がん(悪性腫瘍)に変化することはありますか。

子宮腺筋症そのものは基本的には「良性の病気」であり、これが直接がんに変化することは極めてまれです。ただし、非常に珍しいケースですが、子宮腺筋症の病変の内部から子宮肉腫(悪性腫瘍)が発生したという報告はあります。また、子宮体がんと合併することがあるため、子宮が急激に大きくなる場合や、閉経後にもかかわらず出血が続くような場合は、慎重に精密検査を行う必要があります。

すぐの妊娠を希望しない場合、どのような薬物治療を行いますか。

症状の強さや年齢に合わせて治療を選択します。痛みを抑える鎮痛剤や、貧血を改善する鉄剤などの対症療法から始め、根本的な治療にはホルモン療法を行います。具体的には、排卵を止めて経血量を減らす「低用量ピル」や、子宮内に装着して持続的に黄体ホルモンを放出させる「過多月経治療薬(IUS:ミレーナなど)」が非常に有効です。また、一時的に閉経と同じ状態にして子宮を小さくする偽閉経療法(GnRH拮抗薬・アゴニスト)や、黄体ホルモン薬(ジエノゲスト)の内服なども行われます。

妊娠を希望している場合の治療法はどうなりますか。

妊娠を希望されている場合は、排卵を止めるピルなどの治療は使えません。まずは痛みを鎮痛剤でコントロールしながら自然妊娠や不妊治療(タイミング法や人工授精、体外受精など)を優先します。しかし、子宮の腫れがひどく不妊の原因になっている場合は、一時的に偽閉経療法でお薬を使って子宮を収縮させてから不妊治療に臨むか、高度な技術を要しますが、病変部分だけをできる限り削り取って子宮を再建する「子宮腺筋症核出術」という手術を検討することもあります。

手術が必要になるのはどのような場合ですか。入院は必要ですか。

薬物療法を行っても激しい痛みや大量の出血がコントロールできず、貧血が進行して日常生活に著しい支障が出ている場合、あるいは子宮が非常に大きくなって周囲の臓器を強く圧迫している場合に手術を検討します。今後の妊娠を希望しない(または閉経が遠い)場合の根本的な治療は「子宮全摘術」となります。手術の方法には腹腔鏡下手術、開腹手術などがあり、数日から1週間程度の入院が必要となります。

日常生活で症状を和らげるためにできるセルフケアはありますか。

子宮腺筋症の激しい症状を根本的に食事や運動だけで治すことはできませんが、血行を良くして体を温めることは、生理痛の緩和に役立ちます。また、ストレスや過労は自律神経の乱れを引き起こし、痛みの感覚を強めてしまうことがあるため、生理前や生理中は意識して十分な睡眠をとり、リラックスして過ごせる環境を整えてください。出血量が多い時期は、レバーや赤身の肉・魚など、鉄分の多い食事を意識することも大切です。ただし、自己判断での我慢は貧血を悪化させるため、早めに婦人科へご相談ください。


※当院の子宮腺筋症に関する診療、検査および治療方針は、公益社団法人 日本産科婦人科学会などの各種ガイドラインや医学的エビデンスに準拠しています。激しい生理痛や過多月経による貧血など、患者様のお悩みの強さとライフプラン(妊娠の希望など)に合わせて、最適な薬物療法や専門的ケアを提供しています。