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クラミジア感染症とは

クラミジア感染症は世界で最も多い性感染症であり、症状が出ないこともあるため、非常に厄介な病気です。

感染したまま放置しておくと、強い腹痛の原因となったり、不妊症の原因になることがあります。

クラミジア自体は性行為によって腟の中から感染します。腟や子宮に留まるだけでなく、子宮を通り越してお腹の中にまで感染が広がってしまうと、下腹部だけでなく、肝臓のあたりまで痛みが広がることもあるのです。

また、クラミジア感染が子宮に繋がっている卵管という細い管にまで広がってしまうと、癒着という状態を引きおこします。癒着は、本来くっ付いていない臓器どうしがペタペタとくっ付いてしまうことを意味し、その癒着が原因で卵管の通り道が潰れてしまうと、不妊症の原因となるのです。

癒着そのものは、生理痛の原因となる子宮内膜症や、手術の影響でも起きうるのですが、癒着によって軽い痛みが続くこともあります。癒着そのものを改善する薬はないため、一度癒着してしまった場合は、長いお付き合いをしていくことになります。(もちろん、癒着による痛みがとても強い場合には手術をして癒着を剥がすこともあるのですが、その手術そのものが再び癒着する原因にもなりうるため、完全に痛みを取り切ってしまうのは非常に難しい話になります。)

症状

感染してから1〜3週間ほどで症状が出ることがあります。

お腹の痛み、おりものの増加、不正出血、性交痛などが典型的な症状ですが、クラミジア感染者の半数以上は症状が出ないとも言われているため、疑わしいときは積極的に調べる必要があります。

一方で男性の方もクラミジア感染による症状は比較的出にくいと言われています。排尿痛や尿道からの分泌物が疑うきっかけとなりますが、20代の無症状の男性の5%に感染が認められた、という報告もあるくらいなので、やはり疑わしい時には検査をするしかありません。

検査

女性の場合はおりものを調べる検査、男性の場合は尿検査でクラミジア感染の有無を調べることができます。また、女性の下腹部痛が強く、お腹の中の感染が積極的に疑われる場合には、血液検査をすることもあります。

また、オーラルセックスの普及によりのどにも感染している可能性が高くなってきており、おりものにクラミジアが認められた場合は、10〜20%にのどにも同時感染していると言われています。

のどに関しては、うがいの検査で調べることができます。

当院にて、帯下増加、下腹部痛など様々な理由で検査を受けた方の10〜15%にクラミジア感染が認められているため、心配な場合は積極的に検査を受けるようにしてください。

検査のため通院する負担が大きい、という方のために自宅で検査できるキットもあります。郵送でキットを送り、結果はLINEにて確認できる検査方法となりますので、通院時間が取れない方など、ご希望の方はご利用ください。

治療

アジスロマイシン(ジスロマック)という抗生物質を1日だけ飲むことが多いですが、治らないこともあるので、治っているかどうかの再検査は必要です。

また、再検査で治っているのを確認できるまで性行為は禁止になります。もし、この抗生物質で治っていない場合は、別の種類の抗生物質を使うことになります。

パートナーが感染していた場合には、必ず検査を受けること、治ったかどうかの確認が必要なこと、お互いが治っているのが確認できるまでは性行為は禁止であることなど注意してください。

「まぁ、大丈夫か」と油断せずに、心配な時にはしっかりと検査を受けるようにしましょう。

他院で陽性と診断された場合

予防会さんを始めとしたオンライン診療含めて、他院にて陽性と診断された場合の治療も保険適応にて対応いたします。(検査結果を提示していただければ再検査は不要です)

パートナーの治療

なかなかパートナーが検査を受けてくれない、という事もあるかと思います。また、パートナーが受けた検査は尿検査だけで、咽喉の検査を受けてない、という事も。それでは、何時まで経ってもお互いに感染しあって治癒しないことになります。

そこで、当院ではパートナーの方でも自宅で検査が出来るようにキットをご用意しました。

自宅で尿やうがいをしてもらい、それを入れてもらった容器を持参してもらえれば、パートナーの来院は不要です(代理人が結果を代わりに聞くことになるので、委任状は必要です)

料金

クラミジア検査(自費) 2,500円 保険診療の場合の目安:約1,014円
淋菌検査(自費) 2,500円 保険診療の場合の目安:約1,044円
同時検査(自費) 2,800円 保険診療の場合の目安:約1,236円
尿・うがい同時検査(自費) 5,600円 保険診療の場合の目安:約2,472円

※尿とうがいそれぞれに必要なため、尿・うがいの同時検査では5,600円になります。

※「保険診療の場合の目安」は、症状があり医師が検査を医学的に必要と判断した場合に、保険点数(3割負担)から算出したおおよその金額です(初診料・再診料は別途)。症状がなく検査だけを希望される場合は、上記の自費料金となります。実際の窓口負担額は検査方法や算定条件により異なる場合がありますので、詳しくは受診時にご確認ください。

クラミジアに関するよくあるご質問

症状・感染経路、検査、治療について患者様からよくいただくご質問です

症状・感染経路に関するQ&A

クラミジアとはどのような病気ですか?自然に治ることはありますか?
クラミジアは、「クラミジア・トラコマティス」という細菌に感染することで起こる、日本で最も多い性感染症です。風邪のように自然に治ることは絶対にありません。放置すると体内で菌が増殖し続け、男女ともに不妊症の原因になったり、パートナー間でうつし合う「ピンポン感染」を繰り返したりするため、必ず医療機関で抗生物質(抗菌薬)による治療を行う必要があります。
クラミジアに感染すると、どのような症状が出ますか?
クラミジアの最大の特徴は、「男女ともに約7割〜8割の人に自覚症状がない」ということです。症状が出る場合、男性は尿道の違和感・軽い痛み、サラサラとした薄い膿が出ることがあります。女性は、おりものの量が増える、不正出血、軽微な下腹部痛などが挙げられますが、どれも症状が軽いため見落とされがちです。
クラミジアは性行為以外でも感染しますか?
いいえ、クラミジアは原則として、粘膜や分泌液が直接触れ合う性行為によって感染します。タオルの共有、お風呂、温泉、プール、あるいはつり革などに触れることで感染することは基本的にありません。ただし、感染している妊婦さんが出産する際、産道で赤ちゃんに感染(母子感染)し、赤ちゃんの結膜炎や肺炎を引き起こすことはあります。
のど(咽頭)にもクラミジアは感染しますか?
はい、オーラルセックスによって、のどの粘膜にもクラミジアは感染します(咽頭クラミジア)。のどに感染した場合もほとんど自覚症状はありませんが、まれに軽いのどの痛みや発熱、腫れなど、風邪に似た症状が出ることがあります。性器に症状がなくても、のどだけに菌がいるケースも多いため、不安な行為があった場合はのどの検査もあわせて受けることが重要です。

検査に関するQ&A

クラミジアの検査は、どのような方法で行いますか?痛みはありますか?
女性は「腟分泌物(医師が拭う方法。内診に抵抗のある方は自己採取も可能)」、男性は「尿検査(ご自宅にて)」で行います。また、のどの検査は「うがい液」を使用します。いずれも注射などの痛みはなく、数分で検体採取は終了します。結果が出るまでには1週間程度かかります。
性行為(不安な行為)の後、いつから検査を受けられますか?
クラミジア検査は、感染の可能性があった行為から「数日〜1週間以上」経過していれば、正確な検査が可能です。クラミジアはウイルスの検査(HIVなど)とは異なり、数ヶ月待つ必要はありません。ただし、あまりに直後すぎると菌が検出できない場合があるため、不安な行為から少し日を空けて受診されることをおすすめします。

治療・将来への影響に関するQ&A

クラミジアはどのような治療を行いますか?何日で治りますか?
クラミジアの治療は、原因菌を殺す「抗生物質」の内服を行います。現在主流の治療薬(アジスロマイシンなど)は、「1回、薬を飲むだけ」で治療が完了する事が多く、非常に高い確率で除菌が可能です。ただし、薬を飲んですぐに菌が消えるわけではないため、服用後2週間〜3週間以上あけてから再度検査を行い、完全に菌が消えたことを確認するまでが治療となります。
クラミジアを放置すると、将来どのようなリスクがありますか?
放置して感染が体の奥へ進むと、男女ともに不妊症の原因になります。女性の場合、子宮頸管から子宮、卵管へと菌が骨盤内へと上がっていき(骨盤内炎症性疾患:PID)、卵管が詰まって不妊症や子宮外妊娠のリスクを高めます。男性の場合は、精子の通り道である「精巣上体」に炎症が起き、精巣上体炎を起こして不妊の原因になることがあります。
治療中、性行為はしてもいいですか?
いいえ、薬を服用した後であっても、再検査で完全に「陰性(治癒)」が確認できるまでは、性行為(コンドームの使用の有無に関わらず)は一切禁止です。治療途中で性行為を行うと、お互いに菌を移し合って治療が長引いたり、お薬が効きにくい「耐性菌」を作ってしまう原因になります。
パートナーも一緒に検査や治療を受ける必要がありますか?
はい、必ずパートナーの方も「同時」に検査・治療を受けてください。クラミジアは感染力が強いため、どちらか一方だけが治療しても、もう一方が感染していれば、次の性行為ですぐに再感染します(ピンポン感染)。お二人の自覚症状の有無に関わらず、同時に受診して一緒に治療を終わらせることが、完治への絶対条件です。