産後のお悩み
産後うつ
出産後に体のだるさや無気力な状態が続くとき、その背景には「産後うつ」だけでなく、貧血や甲状腺ホルモンの異常が隠れていることもあります。ご自身で対策できることも含めてご紹介します。
「産後うつ」とは
出産後に起きる代表的なこころの病気が「産後うつ」です。産後数週間から起こりやすく、多くの場合は産後3〜6ヵ月以内に発症します。
症状
- 気分が落ち込む
- 自分を責めてしまう
- 食欲がなくなる
- 眠れない
これらは一般的なうつ病の症状と似ています。それ以外に、赤ちゃんに対する愛情が抱けなくなる場合もあります。出産後、10〜20%程度のお母さんが産後うつの症状を感じているといわれています。
数値で評価する方法
以下のEPDS(エジンバラ産後うつ病質問票)というスコアにて評価できます。
(8点以下であれば産後うつではない、という絶対的なものではなく、あくまで目安です)
関連するリスク要因
- ・産後の貧血があると、産後うつのリスクが約1.63倍になるという報告があります。
- ・妊娠中に妊娠糖尿病を指摘されていた場合、産後うつのリスクが約1.59倍になるという報告があります。
また、甲状腺ホルモンのバランスが崩れていると、倦怠感など産後うつに似た症状が出ることがあります。「産後うつかもしれない」と思う前に、血液検査で貧血や甲状腺のチェックを受けることをおすすめします。妊娠中に妊娠糖尿病を指摘された方は、産後うつに対して事前に周囲の理解を得ておくことも大切です。
対策
- 自分の落ち込んでいる状態や気持ちを理解してもらう
- 家族や周囲の人に赤ちゃんの世話をしてもらう
- 家事を代わってもらう
周囲のサポートに頼ることは非常に大切で、お住まいの自治体が支援制度を整備していることもあります。例えば中央区では、以下のようなサポートシステムがあります。
妊娠中からの軽い運動によってリスクが下がるというデータもあります。
その他の対策として、ビタミンDのサプリで産後うつの症状が改善したという報告もあります。この報告では、ビタミンDを隔週で50,000IUという量を摂取することで、産後うつのスコアが改善したことが示されています。
※上記はすべて一般的な情報です。実際の症状・原因はお一人おひとり異なりますので、正確な診断は診察のうえご案内します。強い落ち込みが続く場合や、ご自身やお子さんへの不安が強い場合は、我慢せず早めにご相談ください。